この記事では、人の購買意欲を高めるマーケティングの心理学がわかります。営業をするビジネスパーソンや広告を見てお買い物をする方に有益です。
トップセールスのマーケティング術
得よりも損をしたくない心理
人は本能的な部分に「快欲求」があります。それを満たすために、得を求めて損(不快)を避けたがります。
ただ、「得を手にする」か「損を避けるか」では、後者の方が行動エネルギーが高いです。
「幸せになりたい」「あれが欲しい」と思ってもあまり行動に起こしません。
一方で、限定のセールや割引があると行動に移します。
ということは、マーケティングでは得よりも「損をしないこと」「失うこと」を訴求した方が販促に有利という事になります。
デヴィッド・リーバーマン著の『相手を思いのままに心理操作できる』では、画像のように言葉を変えただけで、売り上げが大幅に伸びたそうです。
おまけで本体が魅力的に見える
おまけは本体の魅力を引き立てる名脇役です。
テレビの通販番組では、商品に加えて「さらにセット!」「おまけにもう一つ!」などが頻繁に聞かれます。
「最新の掃除機がなんと今だけ9,980円!さらにおまけのノズルが5本もついてこのお値段!」
商品の価値は使ってから分かるものです。
私たちは、買った時点ではイメージの価値にお金を払っています。
理想を買う行動には勇気がいるものですが、おまけには人の購買判断を促す効果があります。
また、おまけはその時限定であることが多いことから、「損をしたくない心理」も掻き立てることが出来ます。
しかし、おまけが粗末でクオリティの低いものでは、「連合の心理」により本体の魅力を低下させる可能性があるので注意です。
無料サービスに人が集まる
無料は、購買者の行動を爆上げする魔法の言葉です。
「商品の価値は使ってから分かるもの」ですが、価値が見合わないものにはお金を払いません。
そんな時、「無料」という言葉はその判断の一線を越えるキーフレーズになります。
「お買い上げの方だけに無料プレゼント!」
「会員限定、初回無料!」
このように、「無料」+「有料」の組み合わせにすることで、敷居を下げ「潜在見込み客」を獲得することが出来ます。
選択肢を3つにすると真ん中が選ばれる
3つの選択肢では真ん中が選ばれやすいです。
そのため、売りたいものは真ん中に設定すると、売り上げに繋がりやすく効果的です。
例えば、「大(高い)・小(安い)」 の価格で選ぶならだれもが安い方を選ぶと思います。
でも、安いものは質が気になってしまいます。
そこで、 「大・中・小」 にすると、安くもある程度の質が担保されているであろう「中」を選びやすいという事です。
「値段が高いものは良い」という思い込みがある
「値段が高いものにはそれなりの価値があるはずだ」と思い込む人が一定数います。
むしろ、多くの方はそう感じているのではないでしょうか?
これは、経験から簡便化された人の判断思考であり、心理学では「ヒューリスティックス」と言います。
値段の高さは商品を担保するものではありません。
ただ、あえて値段を高くすることで一定数の購入者は期待できます。
値段と内容の釣りあいは大事ですが、集団を呼び込むことが出来れば「同調効果」により高くても売れることがあります。
また、この心理を裏切るような選択肢を用意することで、意図した方向に誘導することも可能です。
しかし、反感を買わないような選択肢を用意しておくことが必要です。
買わせたいなら持たせよう
心理学には「保有効果」というものがあります。
これは、自分が所有しているものに愛着が生まれ、高い価値を感じるようになるというものです。
所有することで購入に繋げるものも多く、商品の「レンタルやお試し」はそれを狙っています。
これには、次のような面白い実験もあります。
行動経済学者のダニエル・カーネマンは、大学生をA・Bの2グループに分けました。
Aグループには、大学のロゴ入りマグカップをプレゼントした後に「いくらでBグループにマグカップを売るか?」と尋ね、Bグループには、「いくらでAグループからマグカップを買うか?」と尋ねました。
マグカップの元値は6ドルです。
結果の平均は次のようになりました。
- Aグループは7.12ドル
- Bグループは2.87ドル
このように、マグカップに2倍以上の値段差が生じました。
権威者の言葉を使う
人気者や有名人を起用することで商品に箔が付きます。
実際に商品の宣伝には、「女優の○○さん愛用」などと有名人の名前を使う事も多いです。
あるとないでは以下のように違って見えるのです。
成功を祝うのはいいが、 もっと大切なのは失敗から学ぶことだ
成功を祝うのはいいが、 もっと大切なのは失敗から学ぶことだ
ービル・ゲイツー
このように、人や事物の権威を使うことで生じる効果を「権威効果」と言います。
「権威効果」は結びついた権威のイメージと関連してしまうので、対象選びには気を付けましょう。
【画像を簡単に作る】
画像やデザインの重要性が分かりましたね。
これを作るスキルを持っているだけでも、どこに行ってもとても重宝される存在になることができます。
SNS用の画像や個人的に使いたい場合は、無料で使える「Canva」がおススメです。
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