それは、仲間や部下のメンタルヘルス管理です。
元気なく落ち込んでる人にどう接したらいいのか、遅刻欠勤が目立つけど大丈夫なのか、考えたことはありませんか?
多くの人が心の健康の大切さはすでに耳にしているかもしれません。
自分の調子が悪い時や落ち込んだ時は何とかやれてるけど、他人の心なんてわからない。
そんな方が多数だと思います。
ですが、何もせず放置した結果、仲間や部下がうつ病や適応障害になって休職したり、最悪は自傷や自殺に繋がるかもしれません。
それはあなたのせいではありませんがその人が仲良かったりしたら「何かできたんじゃないか。」と後悔します。
この内容を知って少しでも関心を持ってもらえたら幸いです。
会社の管理
まず知ってほしいのは自分の会社は働いてる人の健康管理として何をしているかです。
従業員数が50人以上の事業所では労働安全衛生法で産業医の設置、安全・衛生委員会の設置が義務付けられており、50人未満の場合は努力義務です。
委員会では産業医の他、衛生管理者や事業所の衛生管理経験者が設置基準とされています。
産業医は常時100人以上の従業員や500人以上の従業員数を持つ企業では専属として所属してます。
産業医の職務は以下の通りです。
- 作業環境の維持と管理
- 労働者の健康管理と教育
- 健康診断の実施と措置
- 診断の結果に基づく心理検査や面接の実施
- 健康調査と予防、再発防止
これを見て分かる通り労働者の健康やメンタルヘルスを守るのは産業医の役割です。
では、あなたは上司に申告して産業医との面談をしたいと思いますか?
面談までこぎつけるも正直ハードルが高いと感じています。
その結果、早期での対応が取れずに健康を害する結果を招いてしまいます。
だからこそ、身近な人が異変に気付き手を差し伸べてあげる必要があると思っています。
さらに、外部の精神科やメンタルクリニックにかかることで職場の問題点を改善できないことを私は懸念してます。
決して外部にかかることが悪いわけではなくて、職場が改善されないのが問題だと思います。
メンタルクリニックではカウンセリングや薬の処方、認知行動療法など行うと思います。
どちらかというと自分の症状を軽減し対策を身に付けることが多いと思います。
休息をとって心身を整えてきたのにまた職場で乱されてしまう。
会社側は根本の解決になっていないことに気付くことが必要なんです。
会社の禁止事項
たとえ、会社で健康やメンタルを害したとしても心配をする必要はありません。
多くの人は評価や昇進を気にして周りに打ち明けるのをためらってしまいます。
窓際に固定して自主退職を促したり、なんだかんだ理由をつけて自分の未来が潰されるんじゃないか、と考えてしまう気持ちもわかります。
ですが、会社としてはそのような評価をしてはいけないとされています。
それは以下の通りです。
- 解雇や契約を解除する。
- 退職を勧奨する。
- それを理由に不当な部署移動や降格
- 法に反する労働契約の変更
実際はこのように定められています。
従業員が50人以上で2015年12月から義務となったストレスチェックの結果も不利益を与えるものにはなりません。
だから、もしもこのような措置を会社がとったら大問題という事とあなたは仲間や上司として会社の間違った対策を防いであげることができます。
会社の実態
職場の環境やストレスの実態としてチューリッヒ生命が行った調査があります。
その中ではこのような結果になりました。
人間関係が常に上位に入っており、つい最近まで上司との人間関係が1位と最大のストレスになっていた事が分かります。
実際、同僚や上司は部下の健康管理を担うどころか悪化させる原因になっていたということです。
近年、上司の悩みとして部下への接し方が分からないというのも挙げられています。
ジェネレーションギャップに悩まされているそうですがそのままではいけないことは調査で明らかになっています。
他の調査では「会社のなかで相談できる相手は誰ですか?」というのに多くの人が「上司」と答えている調査もあります。
期待もされていれば原因にもなっている。とても難しい結果となりました。
ただ、上司も上司で大変なのは理解しています。
中間管理職として業務に挟まれ、そのうえで気難しい部下への気遣いでストレスになっていると思います。
現実の難しいところですが、部下の時は素直に従って自分で判断できないことも多くあります。
だからこそ、仲間や上司の役割でもあるんです。
仲間や上司としてできること
あなたが仲間や上司としてできることを一つだけ伝えます。
それは「気にかけてあげること」です。具体的には声をかけたり、様子を見るなどです。
先ほど上司も大変だということを言いました。
だから、難しいことはしなくてもいいんです。ただ、気にかけてあげる事です。
精神的な不調をきたしているときの症状は以下があります。
身体 | 精神 | 行動 |
頭痛、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、便秘、めまい、立ちくらみ、肩こり、倦怠感、しびれ、睡眠障害、食欲不振、息苦しさ、喉のつまり、胸の締め付け、胸の痛み、声量減少、難聴、湿疹、五感障害、月経障害、体臭増加など | 不安、抑うつ、イライラ、意欲低下、集中力低下、自責思考、他責思考、記憶力低下、希死念慮など | 遅刻、欠勤、飲酒や喫煙の増加、拒食や過食、暴力、自傷・自虐行為 |
元気がない時に「どうした?大丈夫?」、職場で会ったら「最近は調子どう?」「元気そうだね。なんかいいことあった?」と声かけるだけでも十分です。
前提としてひどく嫌われてないことが大事ですが、気にしてくれる人が嫌われることはそうそうないでしょう。
過度な気にしすぎは不快になるので信頼感や程よい距離感は大事です。
あと、出勤や退社、残業の時間なども気にして早く帰してあげることも大事です。
もしも仕事が多忙だと思ったら見直しをしてあげてください。
部下の時は何とかこなそうと必死になって助けも求められずつぶれる場合があります。
業務経験は成長に繋がりますが過剰な場合は害になります。
「俺の若いころは」とか「最近の若い奴は」なんて言うものなら上司失格です。
手を差し伸べてあげられるのはいつだってその人の周りにいる人だけですから。
この記事を見ていただけたなら仲間や上司として気にかけてあげてください。
そして、最期に必ず自分にも気にかけてあげてください。
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