ブラック企業で起こる洗脳「認知的不協和」

心理記事
acworksさん

こんにちは、心理カウンセラーの西本(@masacounselor)です。

 ブラック企業では「認知的不協和」という心理作用が起こりやすいです。

「認知的不協和」とは、フェスティンガー,C.によって提唱されたもので、心の中に生じた矛盾(不協和)を解消しようとする心理作用です。


例えば、「賃金が安いから仕事を辞めたいのに辞められない」、「苦手な仕事なのにやらないといけない」というように本音と行動に矛盾がある状態です。

そうなった時に人は、矛盾(不協和)を解消するために、「辛いけどやりがいがあって、仕事が面白い」と思い込みます。自己洗脳をするんです。


矛盾した状態は不快感を生じ、ストレスになります。そのため、心の防衛反応としてストレスを抑え込むために、認知を変えます。


この理論の話をすると、「低賃金で働く人への冒涜か!!」「我慢して働く人が居るから経済が回っているんだ!!」と聞こえてきそうです。

ただ、この理論は正しく知って自分を守る知恵にしてほしいと思ってます。

認知的不協和を使った実験

 この理論には有名な実験があります。

実験に参加した男子大学生に単調で退屈な作業を一人で一時間繰り返すことを要求しました。
さらに、次の実験者に対して「実験は大変面白かった」と話すように依頼されました。

この作業と感想を述べるアルバイト料は男子大学生によって「1ドル」か「20ドル」とバラバラでした。

次の参加者に感想を述べた学生は、別室に連れて行かれ「作業の面白さ」について質問されました。

「作業の面白さ」はアルバイト料なしが最下位で、次いで「20ドル」、「1ドル」となりました。

結果、「20ドル」よりも「1ドル」もらった人の方が面白かったと回答しました。

※2021年6月18日 1ドル=約110 円 20ドル=約2200円

認知的不協和のメカニズム

 次の実験者に「本当はつまらなかったのに面白いと伝える」という考えと矛盾した行動は、心の中でモヤモヤ(不協和)を生みます。


一見、20ドル貰った方が喜べそうですが、「つまらない作業の対価に20ドル貰う」という理由で納得できます。

しかし、1ドルでは作業対価に不満が残り、モヤモヤが消えません。


そのため、不協和を解消するために「本当に面白かった」と意見を変えてしまうのです。
「自分が本当に面白いと思ったから面白いと伝えた」とすり替わっていくのです。

認知的不協和の解釈

 認知的不協和はよく喫煙の例でも用いられます。

 タバコは有害だと知っているけど吸っている。この矛盾した状況(不協和)に不快感が生じます。

しかし、タバコは簡単にはやめられないので、害が無いもしくはその前に死ぬと考えるのです。


ここで、喫煙者までも敵に回してしまいましたが、私は認知的不協和は悪いことではないと思っています。


ストレスが生じている状況をそのままにした方が心身に悪影響です。
それを解消する手段なのでこの防衛反応が悪いわけではないです。


ですが、この理論を知らずに思い込みに捉われ続けると、本当にいつかは身体を壊します。


この思い込みを破るには、「客観的に見る」ことが大切です。


そのため、日記に書いてみたり、SNSに呟いてみると「結構過酷な毎日だな」と思えたり、「早く逃げて!」というコメントがもらえると思います。


無理しすぎずに、心身の健康に気を付けていきましょう。


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