「すべての悩みは対人関係の悩みである」
”アドラー心理学”で有名な心理学者のアルフレッド・アドラーはそう言いました。
この一文だけでは語弊を生んでしまいますね。
でも、人間関係は悩みの中でも大きなものであることは確かです。
社会に出ると様々な人と接します。相性が合わないと思う人もいるでしょう。
しかし、そういった人とも接しなきゃいけない時があるものです。
そんな時に分析の目安として役立つのが今回お伝えする3つの個性のタイプです。
この記事は、対人関係のツールとして役立つ内容になっています。
3つの個性タイプ
人の個性を分かりやすく以下の3つのタイプに分けることができます。
- パーソナリティ重視タイプ
- パフォーマンス重視タイプ
- ブランド重視タイプ
それぞれが違う価値観のもと、考えや行動を決めています。
なので、それぞれを理解するとコミュニケーションが円滑になります。
以下に、特徴を解説していきます。
①パーソナリティ重視タイプ
- 相手の人柄を重視するタイプ。能力や経歴などは二の次。
- 買い物で求めるものは品質がイチバン。
- 決断において「この人が良い」という人情を強い動機にする。
- 目に見えない信頼や愛情、人脈などに価値を置く。
- 争いごとは嫌い、笑顔が多く穏やか、周囲への気配りを欠かさない。
- 積極的に役割を引き受けることがある。
- 嫌いなもの、意に反することは頑なに拒否する。
- 自分の中で納得するまで行動が手につかない。
- 人柄を褒めたり評価すると距離が縮まる。
- コミュニケーションや共感を重んじる。熱心に話を聞く姿勢に好感や信頼を寄せる。
- 信頼感が大事なので人の裏側も気にする。誠実さな態度でいることは大事。
②パフォーマンス重視タイプ
- 効率的で無駄を省き、早さを求めるタイプ。
- コストパフォーマンスに厳しく、数値などに換算し客観的に判断する。しかし、決めた者には大きなお金や時間をかけることがある。
- 目に見えるモノや財産を重視し、増やすことに目的を置く。
- 負けず嫌いで向上心があり、成長欲求が強い。ライバルと切磋琢磨し成績や成果を伸ばす。
- 話をしていても相手に向き合い、単刀直入で真剣に話す。
- やりたい事や仕事に熱心で結果を求める。
- お金を大事にして、貯金や投資に回す。
- 勉強や自己投資を熱心に行う。
- 話を事前に整理して、明確に伝えることが大事。
- 話の論理や一貫性を端的に伝えると話が弾む。
- 褒める時は成果など評価点を明確に伝えることがコツ。
- 相手の裏を考えるため大げさに褒めず、サラッと伝える。
③ブランド重視タイプ
- 褒められて調子に乗るタイプ。人前で褒められるともっと喜ぶ。
- 権力・威厳・資格などに価値を見出す。
- 大企業や組織、地位が大好き。
- 束縛を嫌い、場をコントロールする権力を求める。
- 内心で不安感が強く、安心できない環境では心のバランスが崩れる。
- 身振り手振り、リアクションが大きい。
- 褒められると喜び、人前で褒められると快楽を感じる。
- 自分の趣味や関心は熱心に語るが、人の長話は嫌い。
- 面倒を避け、意味がないと感じた事には消極的。
- 自分のペースで進めることを好み、遮られることは嫌い。
- とにかくおだてることが有効。ヨイショされることで関係性が出来上がる。
- 頼み事は目立つ内容や場面で起用すると良い。行動力と意欲は強いので簡単明快なことを任せると活躍する。
- 相手から頼まれたら即レスポンスが大事。期限や可否ははっきりさせておくこと。
それぞれの見分け方
怒りっぽい人が「もっと優しくなれないかなぁ」と思ったり、気弱な人が「もっと明るい性格になりたい」など、人それぞれに”理想の自分”があると思います。
理想の自分になりたいと振る舞っている場合、この個性は表面に出てこないことも多くあります。
そのため、先ほどの特徴は内面に隠れている状態になります。
しかも、それぞれの特徴を複数あわせて持っている場合も多く、きれいに当てはまることは少ないでしょう。
盲信することは危険ですが、誰しもがこのような特徴を持っていると思います。
身近な人で見極めて、慣れたら傾向を掴むのに使っていきましょう。
自分を知る事で人間関係が良くなる
理想の自分ってあると思います。
理想な自分を振る舞っているのに、周りの人は違う印象を持っている。
それ、もしかしたら自分と周囲では見え方が違うのかもしれません。
自分では頑張って明るく振る舞っているのに、周囲からは「あの子暗いよね。」と言われたり。
でも、見え方が分かると客観的になり、周囲の印象も変わるかもしれません。
そんな、自分と他人の見え方を分かりやすくしたものが「ジョハリの窓」です。
「ジョハリの窓」とは?
アメリカの心理学者ジョセフ・ルフトとハリー・インガムが発表した「対人関係における気づきのグラフモデル」であり、二人の名前を合わせて「ジョハリの窓」と呼ばれるようになりました。
人には4つの自己があり、以下に図式化したものが「ジョハリの窓」です。
ジョハリの窓は人間の自己を格子窓のように例えたものです。
それぞれの枠のように4つの領域があるとしています。
- 開放領域:他人と自分の両方が知っている部分
- 盲点領域:自分は知らない他人は知ってる部分
- 秘密領域:自分は知ってる他人は知らない部分
- 未知領域:どちらも知らない未知の部分
自分の性格に悩む人は自己開示力を高め開放領域を広げることが大切です。
また、自分の知らない部分に気付き、指摘してくれる存在大切にしたり、未知の領域の可能性を広げて行くこともできます。
「ジョハリの窓」は自己覚知のひとつとして有効です。
悩みを整理したい時は書いてみると良いでしょう。
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