この記事では、人間の目と脳の仕組みや不思議とその欠点を補う方法もお伝えします。
私たちは物をどのように捉えているのでしょうか。
案外、目の前のものはそこには無く、違った形や色をしているのかもしれません。
人の目に見える範囲とは
人には視野があり、それは真っ直ぐ見た時に認識できる範囲を言います。
ざっくり言うと、それが目に見える範囲です。
しかし、視野のなかにも範囲によって名称があります。
その中でも、有効視野というのがしっかり頭で認識できている範囲と言えます。
有効視野とは、定義がいくつかありますが、シンプルに「まっすぐ見ながら同時に情報処理が行える領域」です。
視野の範囲は、眼科の視野検査で測れますが大体は画像に示している範囲になります。(有効視野は測れません)
複雑な作業など情報過多であったり、高齢で機能が衰えると有効視野が狭くなります。
すると、見えるものが見えなかったり、見えていないものが見えていたりなどが起こりうるのです。
また、「盲点」という言葉があるように、見ている対象の距離などから、実際に人の目には見えない部分が存在します。
画像の盲点の部分は、「視神経乳頭」と言い、目の神経が集まる場所です。
しかし、この部分は光を感じる細胞がないので、信号として 脳まで届かずに「見えない」と判断されるのです。
目で見えたものの認識
人が見たものの情報処理には以下の3段階があります。
- 感覚
- 知覚
- 認知
「感覚」は色や明るさなど単純な印象、「知覚」で形や大きさなどの詳細を、「認知」で記憶や経験などから判断します。
このように、脳では段階的に高度な情報処理を行っているのです。
また、人は基本的に強い明暗差、大きい、明るい、動くものなどへ無意識に視線が向きます。
その逆のものは認識しづらい傾向にあるという事です。
いろいろな錯覚
目と脳の見え方のズレとして、有名な例に「錯覚」があります。
ジャストロウ錯視
上も下も同じ幅の図形ですが、下の方が大きく見えてしまう錯覚です。
エビングハウスとティチェナーの錯視
左と右の中央の色が付いた円は同じ大きさなのに、左が小さく、右が大きく見える錯覚。
ポッケンドルフの錯視
一本の線が2本の線に横切られた時に、ズレて見える錯視。
カーテンから見える電柱や電線でよく起こります。
マルチタスクの恐怖
マルチタスクをしていると、目で見えるもの、脳で認識できるものが幻だったという事態になりやすいです。
それは、複数同時に高度な情報処理を行っているからです。
マルチタスクに関しては、こちらの記事も参考にしてください。
では、最後に注意力や集中力を測るテストを行います。
白い服の人が何回パスをするかを数えるテストです。
次の動画を観てやってみてください。
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