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やる気がなくなる給与配分…給与以外に心を引き留める心理学も解説

 働く人の意欲には、地位や名声、やりがい以外にも報酬(=給料)は大いに関わってきます。


業界の水準や会社ごとの給与規定などが影響しますが、その中でも報酬の心理学について触れたいと思います。


今回の記事は働く意欲を見直し、報酬アップのきっかけに繋がる内容となっています。

目次

報酬の種類とは?日本と海外の報酬の違い

mybearsさん

 会社でもらう給料、報酬の分け方には以下の2種類あります。

  1. 平等分配
  2. 公平分配


平等分配とは個人の成績や売り上げに関係なく全員平等に分配する方法です。

公平分配とは個人の成績や売り上げに合わせて公平に報酬を分配する方法です。


日本では、ほとんどが平等分配で、特に医療福祉などの財源を決められている職種は公平分配(インセンティブ)が反映されにくい職業で、成果と報酬が見合わずにやる気を削いでいるケースが多いです。


アメリカやイギリス、オーストラリアでは能力主義の考え方で公平に近いやり方をとっています。


アジアや韓国などでは平等の考え方が好まれている傾向にあります。


この違いには歴史や生活スタイルなどから組織や集団の人間関係を重視する背景が関係します。


近年、働き方改革が重視されフリーランスが注目されてきました。


それに応じて日本でも公平分配が主流になってきていますが、現状は平等であることが多いです。

経営の危機!お金をもらうとやる気が失くなる!?

rumoさん

 イギリスの経済学者アダムスの公平理論があります。


人は自分が働いた労働量に対して報酬が見合っていないと判断すると、その報酬に合わせた働き方をしてしまいます。

対価に応じた能力の手抜きです。



周囲よりも時間を費やしながらあくせく働いて、業務配分やメンタルをコントロールして、ふと隣を見るといつも同僚がぼーっとしている。


そんな月の給料はその同僚と一緒。


一気に意欲は低下して燃え尽きてしまうでしょう。


そうなると、集団同調効果が働いて全体でやる気をなくし事業所は低迷していきます。


これを打開するのは昇格や手当、評価制度でしょう。


評価制度は上手に活用しないと周囲の不満を生んでしまいます。


また、給料や賞与には成果や実績に応じて金額が変わるインセンティブ制度というものがあります。

公平分配する方法です。

AさんBさんCさん
業績
平等分配
公平分配

やる気に対して、金銭的な報酬を目的に頑張らせると意欲が低下することは心理学的にもわかっていますが、報酬が妥当に整備されていない場合はやる気が起こりにくいです。


他に、個人よりも集団で働く方が相対的な努力に差が出るという「社会的手抜き」があります。


これらには、報酬形態を見直し、自分がやらなければという役割と責任を明確化する必要があります。


また、会社としても打開する一歩を模索していく必要があるでしょう。

給与以外に心を引き留める方法

 現代のビジネスパーソンの80%以上が給料に不満を持っています。



次の表は、SheepDog(ITツール比較運営企業)が2021年5月に20~59歳の正社員400人を対象に行ったアンケート調査の結果です。

出典:https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2106/03/news140.html


さらには、キャリアコンパスが行った調査では、給料に満足いかない人が考える手段は、「転職に次いで出世」であることが分かりました。

出典:https://mainichi.doda.jp/article/2018/12/22/796.html



「仕事はお金じゃない」と思っている人はごく少数しかいない。


給料以外の魅力を高めることは企業にとって必須であると言えます。



でも、給与はすぐには変えられない、お金以外に仕事のやりがいも見つけたい、と多くの人が思うものです。


実際に、最近の若者がよく口にするのが、「成長したい」「成長できる仕事がしたい」という言葉です。


お金も大切だけど、自分が成長できたり、居心地がいい会社でないと優秀な働き手は残ってくれません。



給料以外で満足させる必要があるのは、その人の心です。


という事は、リーダーや上司、会社の幹部はその解決策を心理学の観点から考える必要があります。



この記事では、その心理と給料以外で満足できる方法について解説していきます。

基本的欲求から成長欲求への転換

 「優秀な人ほどすぐに辞めてしまう」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。


事実、やる気があって優秀な人は「職場に不満足」もしくは「一定年数経つ」と辞めてしまう事が多いです。


なぜなら、自らの成長欲求を満たすために、新たな刺激を求めて行動するのです。



人の欲求構造というものは、以下のように時代とともに変化してきました。

このように、いくら給料が良くても満足いかない会社で長く働き続けることは ”嫌だ” と思う人が増えてくるのです。


ただ、雇用される側は「やりがい搾取」という言葉があるように、「給料面が伴わない低賃金のブラック企業」に関しては、やりがいを求めずに逃げる必要があります。

成長欲求が満たされる条件

 どうしたら成長欲求を満たす事ができるのでしょうか。

モチベーション・マネジメントの観点から、成長を実感するのは次の5つです。


この5つを実感した時に成長を感じます。


さらに、これを実感した時の周囲からの声掛けが、成長欲求を満たすうえでとても大切になります。

給料以外の報酬

 時代とともに成長欲求を満たすことが、給料の代わりになる報酬として必要になってきました。


これを理解するためには、「動機付け」に関しても知る必要があります。


心理学者マレーは子どもの行動から、人には2種類の動機付けがあると考えました。


この動機を満たすものが以下の種類になります。

  • 外的報酬:お金を稼ぐ、お菓子がもらえる、他人からの賞賛、地位が上がる など
  • 内的報酬:物事への達成感や充実感、好奇心、爽快感 など


その人が求めてるものを満たしてあげることが、精神的な欲求を充足させる方法です。



以上が、心理学の観点から考える給与以外に必要な内容です。


会社の成長は、内部の成長無くしてありえません。

優秀な人を育てるまたは自分が楽しく仕事をしていくうえで必要な知識になるでしょう。

参考書籍

ビジネス心理学 大全

ビジネスに必要な50の心理学

上司なら必ず読む一冊

スキルアップに役立つ必携本

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この記事を書いた人

心理師ブロガー┃公認心理師,健康管理士,介護福祉士
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