この記事では、見た目で人の心を見抜く心理学について解説します。ビジネスや人間関係、恋愛など様々なシーンで活用できますのでぜひご覧ください。
「人は見た目が9割」と言われるように、その人を理解する際に、外見から得られる情報は大部分を占めます。
心理学では、「性格が外見に表れる」、「外見から人の性格が見抜ける」というのを、科学的に解明しています。
今回はそんなテクニックに関して、解説していきます。
顔のパーツでわかる人の性格
人の見た目には生体的なホルモンや体格、育った環境、どんなとこを気にしているかなど、その人の考え方やクセが反映されています。
それに加え、心理学や印象行動学の研究で分かったことなどを合わせることで、性格の傾向が分かります。
顔から分かる人の性格
第一印象に大きく関わるのは「顔」です。
では、顔からはどんな事が分かるのでしょう。
- 大きい顔
-
- 積極的
- 自己主張が強い
- 実力をアピールする
- 丸顔
-
- 社交的
- 安心感と好感を与える
- 人間関係が円満
- 営業や販売など対面に向いている
- 小顔
-
- どちらかというと内向的
- 繊細、一人の時間が好き
- 読書、考え事が好き
- 角顔
-
- 努力家、根性がある
- 頑固な一面を持つ
- 時間をかけて行動できる大器晩成型
- 逆三角顔
-
- 繊細、感性が鋭い
- 聡明
- 粘り強くない一面もある
- 芸術的な作業が向いている
また、顔の左右によっても印象が変わります。
顔は左半分に本心が映ると言われており、左側は人に優しい印象を与えやすいとも言われます。
さらに、笑った時など顔の動きが左右対称でない場合、表情が意図的な作りであり、本心ではないともされます。
顔は人の心を映す鏡です。
特に注意しましょう。
目・耳・眉から分かる人の性格
顔のパーツからも性格が分かります。
- 大きい目
-
- 表現力がある
- 感情が素直に表に出る
- 明るい
- 第一印象に残りやすい
- 小さい目
-
- 内向的でおとなしい
- 周囲から何を考えているかわかりにくい
- 感情を抱えやすいタイプ
- 努力家
- 商談に有利
- 一重まぶた
-
- 慎重な性格
- 心を開くと簡単に裏切らない
- 決めたことを一途にやり抜く
- 二重まぶた
-
- 表現力豊か
- 好奇心旺盛
- 飽きっぽい、移り気
- 太い眉
-
- 積極的で行動力がある
- 細い眉
-
- 保守的で、根気強くない
- 大きい耳
-
- アドバイスをよく聞く
- よく情報収集する
- 小さい耳
-
- 独断で判断しやすい
- 広い視野を持ちにくい
鼻から読みとる気質
「鼻をへし折る」「天狗の鼻」などの言葉があるように、鼻と性格も関係性があると言われます。
- 鼻の穴が大きい
-
- おおらかな性格
- 隠し事が出来ない
- 自分の気持ちに正直
- 鼻の穴が小さい
-
- プライベートを大切にする
- パーソナルスペースが狭い
- 親しいと信頼関係が厚い性格
- 鼻の下が長い
-
- 不満を持たず、幸せ
- 明るい雰囲気を持つ
- 人間関係に恵まれる
- 鼻の下が短い
-
- 現状に満足しない傾向にある
- どちらかというと内向的
- 高い鼻
-
- 自尊心が高い
- 物事に積極的
- チャレンジ精神旺盛
- 低い鼻
-
- 物事に消極的・保守的
- チャンスを逃しやすい
- 実力で人気が出やすい
口から読み取る行動気質
性的エネルギーを分析する心理学者のフロイトは、口には本能的な欲求が表れるとしました。
- 大きな口
-
- 行動的で活発
- おおらかな思考を持つ
- 厳密さや計画を立てて動くことが苦手
- 先導役な立ち回りをする
- 小さな口
-
- おとなしい
- 細やかな神経の持ち主
- 逆境にあまり強くない
- サポート役な立ち回りをする
- 厚い唇
-
- 恋愛に情熱的
- 愛情が深い
- 好きな仕事をとことんやる
- 薄い唇
-
- クールで理性的
- 恋愛に淡泊
- 合理的、論理的
- 冷静で客観的な判断をする
- 締まりのない口元
-
- けじめをつけるのが苦手
- 優柔不断な性格
- 締まりのある口元
-
- 意志力が強い
- 緊張感を持つ
髪型から見る女性の性格願望
髪型は、自分の好きなように変えられます。
そのため、「人からこう見られたい」という願望が表れるとされます。
- ロングヘア
-
- 家庭的に見られたい
- 女性らしさや落ち着き、上品さを表現したい
- セミロングヘア
-
- 目立たず無難な印象を与えたい
- 容姿に自信がない
- ショートヘア
-
- 積極的で活発
- イキイキしている自分を表現したい
- 髪で耳を覆う
-
- 会話を避けたいというサイン
- 髪で目を隠す
-
- 周囲との関わりを避ける傾向がある
イメチェンをするときは、心の変化を求めていて、髪型をよく変える人は注目されたい、満足していない、という傾向があるそうです。
顔の表情は心の写し鏡!表情の研究3選
私たちは日ごろから視覚を使って感情などの情報を取り入れて判断しています。
人がどのような感情をしているか、嘘をついているかなども表情から判断できるようになりました。
しかし、人間関係において表情というのは意図的に作られていることが多いのが現状です。
感情に素直な表情をしていては人間関係において摩擦や衝突が起こるので、多くの人はペルソナを被って演じて生きているでしょう。
ですが、表情というのは感情の写し鏡でもあります。覚えておくと人を理解するうえでひとつのツールになってくれるでしょう。
心理学では表情に関する研究も古くから行われてきています。
有名なものに以下の3つがあります。
1.メラビアンの法則
心理学者のアルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」
これは、感情や気持ちを伝えるコミュニケーションにおいて印象を決める情報の内訳を調べたものです。
メラビアンの法則では言葉にした感情と矛盾した表情や声で伝えたときに優先される情報の割合を示しています。
よく「見た目が約9割」のような解釈で表現されていますが、メラビアンの法則は見た目が印象を決めるわけではなく、感情を判断する時の見た目の影響力を表してます。
この実験は表情や身だしなみ、態度、ボディランゲージなどの非言語コミュニケーションを合わせるとメッセージを言葉以上に伝えることができるとした法則です。
下の記事ではこちらの内容を用いたコミュニケーションに関して解説しています。
2.エクマンの基本感情説
アメリカの心理学者ポール・エクマンは表情と感情の関係を研究しました。
そして、人間の基本感情は6つとしました。
それが「喜び」「恐怖」「嫌悪」「驚き」「悲しみ」「怒り」です。
「喜び」以外はネガティブな感情なのもわかります。人は基本感情の多さからネガティブな感情を感じやすいとも言えるでしょう。
人間関係ではこの感情を踏まえて対話なども意識することができます。
この研究ののちにほかの心理学者たちによりさらなる研究や対論がなされていきます。
そのうちの一つを次に紹介します。
3.サッカイムの表情研究
アメリカの心理学者ハロルド・サッカイムが行った表情の研究です。
エクマンの基本感情の写真を顔半分に切り分けて片方の顔を反転させることで、右顔だけの表情写真と左顔だけの表情写真を作成しました。
これを見た人たちは喜びの表情以外、すべて左側の顔に感情が強く表れていると感じました。
実はエクマンの実験では喜び以外は意図して作られた表情だったのです。
そのため、嘘は表情が左右非対称になり、左の顔に本当の表情が表れるというのが分かりました。
私たちは仕事で営業スマイルをしていても左の顔だけ引きつっているかもしれません。
目は口程に物を言う !?目線で見抜く心理
アイコンタクトとアイ・アクセシング・キュー
昔から「目は口程に物を言う」と言われ、嘘の指標として目を注視する事が言われてきました。
人間はアイコンタクトで離れている人同士で考えを共有する能力があります。
目で合図をする生き物は人間くらいなのでしょう。
心理学者のナップが行った実験からアイコンタクトは4つの意味を持つことが分かりました。
- 話しかけたい
- 好意を示したい
- 反応を確認したい
- 敵意を示したい
この信憑性に関して、現在は心理療法のひとつとしても目の動きで思考を解析するアイ・アクセシング・キューが考えられています。
質問をしている時に目が「左上を向く場合は過去の体験」を思い出しており、「右上を向く場合は未体験の想像(嘘)」を考えているという事になります。
ただし、必ずしもそうでない事と目の動きは意図的に制限されてしまう事がある為に必ず当てはまるものではないですが覚えておくと嘘を見破れるかもしれません。
まばたきが多い人は「気が小さい人」
心の器の大きさは瞬きの回数でわかります。
器が大きい人間に思われたいなら、「目を見開いてまばたきを我慢」しましょう。
人は緊張しているときにまばたきの回数が多くなることが分かっています。
それゆえに、まばたきが多いと「気が小さい」という印象を与えてしまいます。
『1996年、アメリカ大統領選挙のテレビ討論ではボブ・ドール氏は平均147回、クリントン氏は99回、結果クリントン氏が当選しています。
その他の選挙でもまばたきの回数が多い候補者ほど落選する傾向があったそうです。
しかし、眼力を感じさせると威圧感に繋がりますし、適度にまばたきをしないとドライアイになります。
ここぞというときに、程よくまばたきを我慢しましょう。
想いを伝えるなら「こまめなアイコンタクト」
目から読み取れるもののひとつに、「視線」があります。
大げさに言うと、視線は興味を表し、見ているところに気持ちを向けているとも言えます。
目線を操ることで、いろいろな場面で効果的に想いを伝えることが出来ます。
特に異性に対して、言葉を使わずに好意を伝えるなら、目線や笑顔を相手に向けることです。
しかし、それが答えではないこと、変に受け止めると警戒されて不快に捉えられてしまうので気を付けましょう。
目線を外さない相手に注意
「話すときは相手の目を見て話せ」、そうやって幼い頃に教えられました。
アイコンタクトで述べたように、目線を合わせて相手に意識を向けるのは大事です。
しかし、大人になるにつれ嘘をつくのが得意になると、それを逆手にとり、あえて目線を合わせる詐欺師が居ます。
意図して目線を向けることで、互いの視線を固定し、外部情報に目がいかないようにしてきます。
もしも、じっと見つめてくる人が居たら、詐欺師か自分の顔に何かついているのだと思いましょう。
好きな人を見ると瞳孔が開く
人は興味があるものに対して、瞳孔が開く事が分かっています。
特に性的な魅力に関して瞳孔が反応しやすいです。
それに関して、次のような実験がありました。
男性に女性のヌード写真を見せ、瞳孔の大きさを測定すると、平常時より18%拡大した。
さらに、女性に男性のヌード写真を見せると、瞳孔が平常時の20%も拡大した。
よく美人やカッコいい人を見ると目をキラキラさせる描写がありますが、あれは本当だったと言えるでしょう。
もしも、会話中にあなたを見つめて瞳孔が開いていたら、興味があるのかもしれません。
もしくは、脳に損傷を受けて瞳孔が散大しているのでしょう。
参考書籍
体型からもわかる!?3つの性格
体型と性格は関係性があると昔から考えられていました。
これを提唱したのがドイツの心理学・精神医学者のクレッチマーであり、その後アメリカの医学者シェルドンが胚の発達と関連付けて提唱しました。
性格は特性論と類型論の2つに分けられるとされていました。
現在の主流は特性論で、科学的に支持されていますが、かつては血液型占いのように類型論も存在しました。
類型論は完全な個別性を分類できないものの、分かりやすい点から支持されています。
それが、以下の3つです。
- 丸い、ぽっちゃりな人(躁うつ気質・内胚葉型)
- 細い、華奢な人(分裂気質・外胚葉型)
- 筋肉質、がっしりな人(粘着気質・中胚葉型)
丸い、ぽっちゃりな人
性格の特徴:面白くて明るいお世話好き
- お世話好きで親切心が強い
- 温和で社交的
- 要領が良い、努力は苦手
- 面白く、周囲を明るくする
- 気さくで好かれやすい
細い、華奢な人
性格の特徴:感性豊富で影で支える頭脳型
- 温厚で真面目
- 引っ込み思案で周りに流されやすい
- 社交性が低いが、周りをよく見ている
- 敏感で感情は繊細
- 感情表出が苦手だが、内なる芯がある
- ストレスに弱い
筋肉質、がっしりな人
性格の特徴:行動力と積極性で周りをひっぱる
- 運動が得意でエネルギッシュ
- 荒々しく攻撃的な面もある
- 主張が強く、直球勝負で芯がある
- ストレスに弱い一面もある
- 自信があり、頑固で粘り強い
外見から見抜く嘘の特徴
人間というのは”嘘をつく生き物”であるというのです。
そういわれると「私は嘘をついていない」と抵抗心も生じますが、嘘には良い嘘も悪い嘘もあります。
嘘をつくことは幼いころから悪いことだと教えられてきたけど、社会に出ると人間関係を円滑にするために必要な嘘もあるんだと知ります。
会社で社交辞令を話している時、恋人や友人、誰かを安心させる時、時には自分自身さえも騙して衝突を少なくしています。
実際に嘘の回数に関する実験もあります。
米カリフォルニア大学の社会心理学者、ベラ・デパウロ博士が1996年に実施した代表的な研究によると、大学生は人と接する時に約3回につき1回、より年上の大人ではおよそ5回につき1回は嘘をついているという結果を発表しました。
デパウロ博士の研究から、人は性別に関わらず、大人が人と接するときに約5回に1回の嘘をついているのです。
私は介護福祉士として認知症の方に接する機会は多いですが、それ以上のペースで嘘をついているかもしれません。
もちろん、不安の訴えが飛躍していたりする場合の対症的な対応としてですが。
これらから嘘は必ず悪いものでもなく、平和に過ごすためには必要だとも言えるでしょう。
私も嘘は悪いことだと思ってません。
しかし、意図して騙したり悪い嘘については気を付けなくてはいけません。大きな損害や他者を傷つける嘘は例外で、それにはしかるべき法的措置などもありますが。
良い嘘もあれば悪い嘘も同時に存在しています。
なので、嘘を見破れるようなコツをこれからお伝えします。
体は嘘をつけない!?
「目は口程に物を言う」という言葉をご存じでしょうか。
嘘をついていても目を見ていると目の動きやプレッシャーで嘘が分かるとして生まれた言葉です。
これは心理学的にも間違ってはありません。
アメリカの心理学者エクマンの実験では、楽しい映画を見せた看護学生に嘘を答えさせ、表情と体全体を写した映像を他の人に見せた際に嘘を見破ることができたという実験です。
人は嘘をついた時、表情には気を付けていますが体の動きに違和感を残しやすいのです。
では、嘘をついた時に人はどんな仕草をしてしまうのでしょうか?
嘘を見抜くなら手と足を見よ!?
嘘をつく時に悟られないように意識をしますが、体の末梢に行くにつれて意識が薄れてしまい、つい変な行動をとってしまいがちです。
嘘をつくという罪悪感がストレスに感じて防衛反応をとってしまうためです。
(1)手の動きを見る
手は心の状態が現れやすい部位です。
特に嘘をついた人は手に落ち着きがなくなります。
その時の特徴は3つあります。
- 手を盛んに動かして饒舌に話している
必死に伝えようとする内容には意図があるはずです。内容を思い出すことなく、饒舌に話すときはあらかじめ用意されていたストーリである可能性があります。 - 手をポケットに入れたり腕を組む
手は心を映すからこそ、無意識的に隠したくなるものです。手を隠す動作は、「自己親密行動」といって自分を安心させる行為として心理的に不安を感じたると起こりやすい行動でもあります。また、威圧感を与え嘘を通そうとします。 - 手でいろいろなところを触れる
同じく「自己親密行動」であり、不安を感じると何かに触れていたくなるのが人間の心理です。そのため、髪の毛や鼻・耳、ペンやテーブルなどに触れたくなります。
(2)足の動きを見る
脚も手と同様に心の状態が表れやすいです。特に足はその時の心理状況を反映させます。
アメリカの臨床心理学者ジョン・ブレイザーが座っているときの足と性格に関連があるかを調べました。
結果、10の足の組み方と心理状況を見出しました。
- 立ち方を見る
立ち方は心理状態を反映させます。以下の3つがその特徴です。
「真っ直ぐに立つ」:素直さ、従順さ、信頼
「足を開いて立つ」:男らしさ、自信、怒り
「足をクロスして立つ」:不安、考察、疲労感 - つま先をみる
2人で話している際に、安心していたり一緒に居たいと感じる時はつま先は相手の方を向いています。
逆につま先が反対や出口に向いているときは、警戒心や退屈、帰りたいという心の状態を察することができます。 - 脚の組み方
心理学者ジョン・ブレイザーが明らかにしたのがこちらです。
「脚を閉じる」:秩序的
「脚をクロスする」:養育欲求の表れ
「足首をクロスする」:屈辱・服従的
「足首を膝に乗せる」:自己顕示欲の表れ
「膝下を八の字に開く」:達成欲求の表れ
「膝を開く」:心を許している
このように、外見でわかることがたくさんあります。
外見から性格が分かると、関係性が築きやすく、人に好かれます。
まだまだ、人の見た目から分かることがたくさんあります。
知りたい方は、ぜひ下の書籍を参考にしてみてください。
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