「新発売!」で押し寄せる集団の心理

参考書籍
「図解 使える心理学大全」 植木理恵著
 
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 テレビなどでは新型のスマホやゲーム、限定ブランド品の靴や服を求めて店舗に人が押し寄せるニュースを見たことがあると思います。


モラルを保てずに商品は引っ張り合い、誰かがケガをしたり、ショーケースを割ったりして混乱に陥る店員と客が映し出されています。


では、なぜそこまでヒートアップしてしまうのでしょうか?

それにはちゃんとした集団の心理が働いています。


この内容を知ると冷静に客観視することができ、集団心理に惑わされない考え方が身に付きます。

1.人を魅了させるセールスマーケティング

 商品の魅力以外にも販売方法は人を魅了させ、購買意欲を駆り立てる要素となります。


買い物に行くと必要なものや気に入ったものを買いますが、これを知らないとスーパーやデパートでも不必要なものをたくさん買わされてしまいます。


集団心理を利用した、人が押し寄せるほどの商品は、以下の3つで売られていることが多いです。

(1)制限して興味を引く

mybearsさん

 最近では新しいSNSとして「clubhouse」が大いに話題になりました。

その魅力は何といっても会員制のアプリだということ。

人からの招待がないとアプリを利用することができないといった制限があります。

中には招待権を高額で売りに出したり買い取る人もいたなんて話もありました。


内容も音声交流のSNSで有名人と話ができるなど凄い機能ですが、会員制というプレミアが無かったらここまで話題にはなっていないでしょう。

この会員だけしか入れない、紹介の無い一見さんお断りの状態は「心理的リアクタンス」を高めます。


「心理的リアクタンス」とは社会心理学者のブレームが「ダメ!」と言われたらやりたくなる心理をそう名付けました。

制限のあるものを買ったり、参加しないと特別な人として認められないという自己肯定感を守るためにも躍起になった人もいるのではないでしょうか。

(2)行列に並ばせる

 himawariinさん

 行列ができていると目が行ってしまい、並びたくなるといった経験はありませんでしょうか。


行列は人の注目を惹き、購買意欲を駆り立てます。そこにはさらに3つの心理があります。

  1. 心理的リアクタンス:買うまでに行列という小さな障壁が心理的リアクタンスを働かせる。
  2. 同調行動:みんながやってるからという同調行動の集団心理を利用する。
  3. 自己効力感:限定品を持っていることで自分には価値があるという自己効力や優越感を与える。


多くの店でもこの心理を逆手に取ったセールス手法として使われています。


店側はわざと行列ができるようにしたり、中にはエキストラを呼んで並ばせるといった方法も取られているところがあるようです。

(3)ブランドを利用する

 芸術的でおしゃれな人たちはいつもブランド品を身に付けています。



ブランド品と言えば高級なだけでなく素材も超一流で身に付ける者に羨望のまなざしを向けさせます。

そうです。これがブランド品の狙いです。


超一流の素材やデザインで特別感や高級感を演出しつつ、それを身に付けることができるという自分をアピールすることがブランドの価値です。


社会的な価値を高める「グローリー・バス効果(栄光浴効果)」がブランド品を身に付けることで得られます。

2.流行の波に乗りたい人々の心理

watanosさん

 音楽やファッション、有名人に食べ物など多くのものに流行は存在します。


その時々の流行に乗れるかどうかは一種のステータスのように感じる人もいるでしょう。


では、どのようにして流行は生まれているのでしょうか。


ひとつはその業界が廃れないよう好みや社会的認知に合わせて作り出されています。


例えば「この商店街ではたこ焼きがブームになってるよ」と広告や口コミを出したり、名前や顔の露出や存在感を増やして人気者を演出したりと企業や売り手側の策略も存在します。


しかし、策略もありながらも実際には私たち買う側や見る側が流行を起こしています。


流行の過程は人々の関心によって5つの集団分類があります。星マークは流行を表します。

①イノベーター ★☆☆☆☆
②初期採用者  ★★★☆☆
③前期追随者  ★★★★★
④後期追随者  ★★★★★
⑤遅滞者    ★★☆☆☆


そして、人の流れの裏には集団の心理が関わっています。


一言で言うと「流行は欲の塊」です。様々な欲を要約すると2つの欲求に大別できます。

・かわいくなりたい、良くなりたいという変化の欲求。
・自分を認めて欲しい、評価して欲しいという自己顕示欲求。

以上、このような集団心理が働き、ニュースで流れるような状況が作られます。


観ていて思うのですが、混乱に陥るのが分かっててあえてそのような状況を作り出し、ニュースで放映させるのも意図があるのではないかと考えてしまいます。


流行が過ぎて振り返ると「なんでこんなの買ったんだろう」とか「何してたんだろう」と思う事もあると思います。


それは、本当に欲しいものではなく流行と集団の心理に乗せられてしまっただけなのかもしれませんね。

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この記事を書いた人

心理師ブロガー┃公認心理師,健康管理士,介護福祉士
有益な心理学を発信し、心と生活の豊かさを応援。
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